声優界には絶対「井上和彦さん専用の妖怪的で獣的な主人公の味方枠」ってのがあるんだと思う。

この世 異聞
CAST 井上和彦×岸尾だいすけ 遊佐浩二 飛田展男

あらすじ
この世異聞1
短命な家系と噂される山根家一人息子昭雄(岸尾さん)は、つい先日たった一人の身内だった祖父を亡くし、天涯孤独の身となった。安定した仕事についたため一人でも何とかやっていける経済力があるのがせめてもの救いだったが、噂にたがわず、自身も不治の病に侵されていた。止まらない咳、喉の奥が切れて声も出ない。そういえば病床に臥せっていたじいちゃんが言ってた、この家にはまだ守ってくれるヤツがいて、そいつが必ず助けてくれるって。山根家の守り神様、本当にいるんだったら、今すぐ出てきて俺の病気を治して。
.:*.。o○o。.*:._.:*.。o○o。.*:._.:*.。o○o。.*:._.:*.。o○o。.*:._.:*.。o○o。.*:.

井上専用妖怪枠の前に、このカップリングって純情テロリストじゃん教授と忍ちんじゃん、ってのが先なんですけど、中身聞いたら和彦さんのあまりのニャ◇コ先生(って言うか斑サマ)っぷりと、病弱で大人しい岸尾さんのおかげで純テロのことなんかすっかり忘れて聞き入ってしまいました。
えぇ聞き入りました、この作品原作未読でブックレットのイメージしかなくても、何が起きてるのかがイメージしやすいの。
ファンタジー系の作品って、ちょっと状況分かりづらくても仕方ないかなって思ってたんだけど、この作品ではそれを感じなかった。
これは演出家の勝利だね、あの有名なA部さんの演出、さすが。
結論、このドラマCDは秀作です。
演出良し、妖怪井上俺様良し、大人しい岸尾も意外と良し、飄々としたおじさん飛田ハマりすぎで良し、ぼーっとしてるけど頼れるお兄ちゃん遊佐カッコ良し、全てがマッチして聞き手のイメージ通りに話が進んでゆくので、すんなりと聞き入ることができます。
しかも花杏は純テロ好きでファンタジー好きなので、全てがベストマッチでした、良いもの聞いたぞ。
純テロ知らなくてファンタジー興味ない人にも自信を持っておススメいたします。
Yesコレ秀作(☆゚∀゚)!

犬耳妖怪枠どんと来いの井上和彦さんは、「セツ」役です、フリトでは「苗字を節約された省エネキャラ」みたいなこと言ってました、省エネうぷぷ(・´艸`・)
ブクレ解説によると、その昔妖怪と融合した獣人だそうで、人型だけど犬耳と犬しっぽ付で、気を抜くと狼になるそうです。
山根さんちのお願いを昔から聞いて下さる人で、呼び出されるごとに当主に名前を付けてもらうネバーエンディングストーリーでいう「幼ごころの君」みたいな方です。
ちなみに前回呼び出されたときの当主は昭雄のじいちゃんで、「セツコ」さんと命名されたそうです、亡くなったおばあちゃんのお名前ですってよ。

獣人付のおうち山根家の最後の一人になった昭雄くん23歳が岸尾だいすけさん。
じいちゃんが言ってた仏壇の香炉開けたら妖怪どーんで妖怪のオーナーになった不治の病に侵され中のそれほど社交的でもない青年役。
とりあえず名前をと言われて「んじゃセツでいいや」みたいな適当な方です。
なんだよそのネーミングセンスだっせぇ花杏ならもっとカッコイイ名前つけたげるのにと思ったんですが、とっさに思い浮かんだ名前が「ジョセフィーヌ」だったので、山根家の当主が昭雄君で良かったねセツってカッコイイと言ってあげたいです。

セツは山根さんちを守るために存在してて、彼らのお願いを無償で聞いてくれます。
今回はセツ登場と昭雄のピンチが同時進行だったんで、お願い聞く前にちょこっとだけセツの病気を治してあげてます、ちなみに過去にもボランティアで人助けしてました、このお話は後ほど。
基本は、山根家の守り神で、当主が望んだことをかなえてあげる存在です。
昭雄の願いはもちろん「病気を治して」です。
和風ファンタジーの世界では、病気の原因は体に巣食う病魔の仕業で、昭雄の体は病魔だらけで体内真っ黒黒なんだそうです。
んで、セツさんは、昭雄の体に食いついて病魔を吸い出してお召し上がりになられると、そういうわけ。
この病魔捕食シーンがリアルで面白いの!井上さんがマジでバリバリむしゃむしゃお食事なさるの。
ちなみに皆さんのこの作品上の病魔のイメージは、井上さん曰く「最初は霞みたいなふわふわしたものをイメージしてたんだけど、絵を見たらガッツリ食ってた」岸尾さん曰く「ぴちぴちした」遊佐さん曰く「生レバー的な」ものらしかったんですけど、花杏の頭に浮かんだのは、映画「マトリックス」の1作目でネオのおへそに入ったりおへそから出てきちゃったりして見てるこっちのお腹もうずくあの虫さんでした。
ンなもん食ったらお腹壊すよセツil||li( ;;´д`)
病魔さんの吸い出し方は、その病魔がいるあたりにかぶりつくか指を突っ込んで引っ張り出すかお口から吸いだすか、のようです。
病魔が体から剥がされるのは昭雄君にとっては結構苦痛みたいで、「んじゃ気持ちいいことしてるうちに終わらせたる」というセツさんのありがたい気遣いにより病魔退治ついでにェチィとか、遊佐さん曰く「病魔も召し上がられついでに岸尾も召し上がられ」たとか、イヤン(〃▽〃)

岸尾をこんな風に喰ったのは初めてです」byカズヒコさん

フリトでのご発言ですが、んーっとえーっとその口ぶりだと、岸尾さん以外なら捕食ついでに召し上がられたことがおありになるみたいに聞こえますけど?
こんな設定のお話なかなかないですけど??
それともナンデスカ実は夏目喰っちゃってましたか?(ねーよっっっっ!!!(#`皿´))
っていうか、純テロではどちらかと言うと岸尾さんに喰われそうになってるからな教授は。

作中「哲ちゃん」としか呼ばれないから哲って名前かと思ってたら実は哲市でしたの鳩木哲市役が遊佐さん。
昭雄の幼馴染で、職場では先輩にあたる頼れるお兄ちゃん(ただし昭雄限定)。
セツに耳があったりしっぽがあったり昭雄の体からなんか変な物引っ張り出して食べたりしてるのを見たくせに特に動揺もしない肝が据わってる方・・・かと思いきやブクレ曰くぼーっとしてるだけの感情が乏しい青年です。
この人がごく一般的な反応を示してくれるとお話全然変わってくる(そうなったらこの作品駄作だろうな・・・)んでしょうけど、「ふぅん」で流してくれるのがこの空気感を引き出してくれてると思いますよ。
一般人(つまり聞き手の立場に一番近い人)だけど感覚がずれてるの、出番は多くはないですけど、重要人物です。
「このぼーっとした人ならこの程度の反応かな」ってとこにぴたっとくるぼーっとした遊佐ボイスがハマってます。

「南浦啓一郎ワキゥヶ」が飛田さん、ブクレ曰く「意外と恋愛の場数が多い顔の周りに花が咲いてるような中年」で、このイメージがそのまんま声になってます、花咲いた中年の声としゃべりってきっとこんなです、やっぱ飛田さん凄過ぎ。
南浦さんは、鳩木君と二人っきりの時は邪魔してほしくないそうです。
・・・・・・・ってことは、二人の関係はそういうことでいいんでしょうか?
あのぼーっとした遊佐哲君と、どうやったらそういう関係になれるんだか不思議でしょうがないですけど、館長がお花咲いた調子で話してる(本人は迫ってるつもり)うちにぼーっとした哲がぼーっとしながら「うん」って言っちゃったとか?
その程度のことしか思いつかんのですけど、どうなんでしょ、この二人?
南浦さんは昭雄と哲ちゃんの勤める美術館の館長さん。
昭雄のおじいちゃんともお知り合いで、じいちゃんに呼び出された「セツコ」時代のセツとも面識があるんだって。
ちなみに、セツがボランティアで人助けしたのはこの方です。
生まれつき目に障害を抱えていた啓一郎少年を見たセツコさんは、チョチョイと治してやったんだと。
だから、南浦さんが生まれて初めて見たのはセツコさんで、一目惚れだったんだと。
という過去があるので、南浦さんはセツに耳としっぽがあるのは知ってるし、病気を治してくれることも分かってる、どちらかと言うとセツ寄りのキャラクターさんです。

俺様&花咲く中年&ぼーっ青年&はじけない特攻もかまさないフリーダムでもない普通の人、登場人物のバランスも良く、ファンタジー配分も程よく、工口成分も十分、良いもの聞かせていただきました、花丸

*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*